ディープインパクト いまだその存在感は色褪せない

勝つための条件が、ディープインパクトの死で失われた。

ディープインパクトが不慮の死を遂げたのは、2019年の7月30日。あれから、もう1年になります。ただ、それほど時間が経ったのかと思うくらい、ディープインパクトはいまだに、少しも色褪せることのない存在感を放っています。

なにしろ、ディープインパクト自身はこの世にいないにもかかわらず、彼の実績として刻まれる名誉や数字的なものが、健在だった時と少しも変わらずに推移し続けているからだと思います。

出典写真(以下全て):写真AC

2012年から君臨しているリーディングサイアーの座は、2019年も難なく保持。2020年も賞金額で2位のロードカナロアに倍近い差をつけて、定位置のトップを守り続け、9年連続のリーディングサイアーとなることは確実だと思われます。おそらく、わずかなラストクロップがクラシックに挑む3年後ぐらいまで、その記録は伸び続けるのではないのでしょうか。

無敗のダービー馬が誕生

しかも2020年は、その産駒からコントレイルという無敗のダービー馬が誕生しました。ただ勝ち鞍が多いとか、獲得賞金が多いというだけでなく、待望の大物を世に送り出してきたのです。

種牡馬としてのディープインパクトは、その父サンデーサイレンスに劣らず、凄まじい実績を残しています。数多くのGI馬を輩出し、ダービー馬も昨年までに5頭も出しました。しかしながら、「これぞ後継馬」と言えるほどの傑出した存在は出していないことから、その輝かしい実績に対しても、ケチをつける声が少なからずあったりしてたんです。

けど、そうした揶揄もコントレイルの登場で一掃できたのかと。「大種牡馬は晩年に大物を出す」という格言も、きっちり証明してみせましたね。

5億1000万円の史上最高額!

加えて、ディープインパクトの存在感を改めて際立たせたのが、2020年の7月13日、14日に行なわれた競走馬のセリ市『セレクトセール』。同産駒が強烈な人気を奪っていったのです。

2019年、亡くなる前に24頭の牝馬に種付けしているが、その半数以上が海外所有ということもあって、この年当歳馬での出展はありませんでした。その分、”実質的なラストクロップ”とも言える1歳馬たちは大盛況となったのです。

なかでも、圧巻だったのは、母シーヴの2019(牡)が登場した時

この牡馬は、半姉がケンタッキーオークス馬という良血で、セリの最初の価格設定がなんと1億円でした! 、にもかかわらずですよ、その価格はみるみると吊り上がって、最終的な落札額は5億1000万円(税別)にもなりました。国内1歳馬のセリ価格では、史上最高額を更新したんです。

ほかの馬もディープインパクト産駒は、次々と高値で取引され、シーヴの2019(牡)の5億1000万円を筆頭に、1位~6位までをディープ産駒が独占。価格上位10頭中、8頭がディープ産駒だったのです。もちろん、8頭すべての落札価格は1億円を優に超えています。

まるで、その不在を惜しむかのように、ディープインパクトの残り少ない血が、熾烈な争いによって求められたんでしょう。

まとめ

「ディープインパクトの子を買う」

「GIやクラシックを勝つ」ためには「ディープインパクトの子を買う」という決まりみたいなものがありました。 たしかに、その”方程式”は近道であり確実とも言えるものです。

なので、馬産地ではディープインパクトの”種”が求められ、セリ市や牧場では「ディープの子」というだけで売れてきました。そして実際にも、そのディープの子たちが、きちんと結果を出してます。

これからはどの種牡馬の子が走るかは、誰にもわからない

吉田代表がいつか話していた言葉のはずです。そういったことを考えるとディープインパクトとは、本当にすごい馬であると思います。

2019年の8月以降は、ディープインパクト追悼レースがありました。札幌で行われた「札幌日経オープン」もディープインパクト追悼レースでした。

さて、今年の札幌日経オープン(8月8日土曜)はどんなレースになるのでしょうか。北海道、馬産地らしい情報をもとに予想もしていますので、一度ご覧になってください。

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